みなさん、こんにちは!
今回はFrillの『モザイクの天使』をレビューします!

個撮AVサークルを運営する主人公と、そこへ転がり込んできたワケありの女の子。
そんな二人の同居生活とAV撮影を描いた、エロもストーリーもかなりしっかり入った恋愛ADVです。
題材だけ見ると、撮影シチュエーションを次々こなしていく抜きゲーっぽく見えるのですが、実際にはかなり読ませるゲーム。
ヒロインとの関係をじっくり作りながら、その関係性をそのままエッチシーンへ持っていくタイプです。
一方でAV撮影ものらしくシチュエーションの幅も広く、アニメーションやバルーンウインドウなど見せ方にも一工夫あり。
「シナリオも読みたい。でもエッチもしっかり濃いほうがいい!」
そんな人にはかなり相性のいい一本です!
| タイトル | モザイクの天使 |
|---|---|
| ブランド | Frill |
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個撮AVをつくる男と、家出中の女の子

主人公は比良木 終。
個撮AVを制作して配信するサークルの主宰者で、かなりドライな性格をしています。
女性を撮影して、それを商品にする。
相手との関係も基本は仕事。
何かを判断するときも、自分にとって利益があるかどうかが基準です。
そんな終の前に現れるのが、家出中の伊吹 灯夏。
口数が少なく、恋愛そのものにもかなり冷めた女の子です。
そして終にこう言います。
「わたしを、お金に換えて」
そこで灯夏はAVへの出演を条件に、終の家へ住み込むことになります。
最初は完全に利害関係。
恋人でもない。
むしろ二人とも恋愛とはちょっと距離を置いている。
そこから撮影と生活を重ねていくうちに、少しずつ相手の見え方が変わっていきます。
この「最初から好き同士ではない」という距離感が、本作ではけっこう重要です。
灯夏はクールだけど、ずっとクールなままではない

灯夏は第一印象だけ見ると、かなりつかみどころのないヒロイン。
厭世的で、何を考えているのか分かりにくく、恋愛についても「くだらない」と切り捨てるタイプです。
ただ、一緒に暮らしていくとちゃんと別の顔が見えてきます。
意外と頑固だったり。
ちょっと子供っぽいところがあったり。
終に慣れてくるにつれて、表情も少しずつ増えていく。
この変化があるから、エッチシーンだけ見ても終わらない。
最初は仕事としてカメラの前に立っていた女の子が、徐々に主人公個人を意識するようになっていく。
その変化込みで見ると、撮影シーンの意味もだんだん変わってきます。
原画は武藤此史。
クールな顔立ちなのに身体はかなり肉感的で、灯夏のキャラクターとはよく合っています。
AV撮影だから、エッチシーンの理由付けが自然

『モザイクの天使』で分かりやすく強いのは、やっぱりAV撮影という舞台設定。
エロゲーって、ヒロイン一人でたくさんエッチシーンを作ろうとすると、どうしてもシチュエーションが似てきます。
でも今回は撮影。
「次はこういう企画を撮る」という形で、自然に内容を変えられます。
ハメ撮り系。
フェチ寄り。
人目のある場所での撮影。
企画モノ。
といった感じで、かなりいろいろ。

恋愛ADVのエッチシーンというより、実際にいろいろなAV企画へ挑戦していく楽しさがあります。
しかも他の男を入れて撮るタイプではなく、撮影から男優まで主人公自身が担当。
灯夏と主人公の関係を壊さず、いろんな撮影シチュエーションを楽しめる作りです。

アニメーションやバルーン演出もあり

エッチシーンの一部にはアニメーションも用意されています。
全部をフルアニメにするタイプではなく、見せ場になるところで動きを加える形式ですね。
またFrillではおなじみの、漫画のように画面へセリフを表示するバルーンウインドウモードも搭載。

さらに擬音も画面へ表示されるので、普通のADVより漫画的な見せ方になっています。
個人的には、この手の機能は作品ごとに好みが分かれるところ。
ただ『モザイクの天使』の場合は、AV撮影という派手めの題材なので割と相性はいいです。
CGを一枚置いて文章だけで進むよりも、エッチシーンに動きが出ています。

葉瑠は灯夏とはまったく違うタイプ

もう一人、存在感があるのが兎束 葉瑠。
灯夏の学校で国語教師をしている女性で、主人公とは昔馴染み。
こちらは灯夏と違って、最初から終との距離がかなり近いです。
気さく。
ノリが軽い。
そしていつも金欠。

そのため、終のAV撮影にも小遣い稼ぎ感覚で参加しています。
灯夏との関係が「知らない二人が徐々に近づいていく話」なら、葉瑠は昔から気心の知れた男女のエロ。
最初から遠慮がないので、会話のテンポもかなり違います。
一人のヒロインだけで長編を引っ張る作品ではないぶん、この葉瑠がいいアクセントになっています。
抜きゲーかと思ったら、けっこう長い

そして『モザイクの天使』で一番意外なのがシナリオ。
かなり長いです。
公式では小説約7冊分のボリュームをうたっています。
AV撮影ものだから、ヒロインを拾って即エッチ!というゲームを想像すると、かなり違います。
灯夏がなぜ家出しているのか。
なぜ恋愛を嫌っているのか。
終自身がなぜ今のような生き方をしているのか。
そういう部分までちゃんと物語に入ってきます。
登場人物も灯夏と葉瑠だけではなく、灯夏の母親や主人公の元妻など、二人の過去に関わる人物が登場。

序盤より中盤以降のほうが、かなりドラマ色が強くなってきます。
なので、今日はサクッと1時間だけ抜きたい!という日に本編を最初から始めるゲームではないです。
腰を据えて一本遊びたい人向けですね。
でもエッチシーンは最初から開放できる
「え、じゃあ抜きたいとき不便じゃん!」
というところですが。
そこはちゃんと対策されています。
エッチシーンは最初から全開放できます。

これはありがたい。
本編は普通にシナリオを楽しむ。
抜きたい日は回想を見る。
という使い分けができます。
シナリオが長い作品なので、この機能があるかないかでかなり遊びやすさが変わります。
選択肢によってルートもけっこう変わる

ストーリーは一本道ではなく、選択によって分岐。
エンディングは10種類以上用意されています。
ヒロインごとのエンディングやハーレム系の結末など、かなり幅があります。
中には明るい終わり方もあれば、かなり重い方向へ進むものもあり。
この辺は単なるおまけ分岐ではなく、ちゃんと「どの関係を選ぶか」というADVらしい作りになっています。
その反面、全部のエンディングを回収しようとすると少し手間はかかります。
一周して満足するか、セーブを細かく残して回収するか。
ここはプレイスタイル次第ですね。
総評:AV撮影だけで終わらない、ちゃんと一本遊ぶエロゲー
『モザイクの天使』。
個人的にいいと思ったのは、AV撮影という設定を単なるエッチシーンの理由付けだけで終わらせていないところ。
最初は金銭と撮影でつながった主人公と灯夏が、生活を共にすることで少しずつ別の関係になっていく。
その変化をちゃんと描くから、後半のエッチも序盤とは違って見える。
一方で抜きたいときは回想を最初から開放できるので、実用面もそれほど不便ではありません。
シナリオだけでもない。
エロだけでもない。
昔ながらの商業エロゲーらしく、その両方を一本に詰め込んだ作品です。
「久しぶりにちゃんと長めのエロゲーを遊びたい」という人や、AV撮影ものが好きな人はチェックしてみてください!


